月島桜子は、京都で学業に専念する普通の大学生で、一人暮らしをしている。しかし、長い間苦労して貯めた学費は、酒とギャンブルに溺れる父親に全て奪われてしまう。学費を稼ぐため奮闘していると、桜子は思わぬ形で藤原家という千年続く家柄の後継者、藤原修一と関係を持つことになり、思いもよらぬ妊娠をしてしまう。藤原修一は、寺の住職として常に冷徹で禁欲的な人物だったが、月島桜子と出会ったことで彼女に強く惹かれ、彼女を自分の元に引き寄せ、溺愛し始める。
沈黎は3年間、夫である傅遅に献身的に愛を捧げてきた。しかし、彼の心にはずっと顧菲菲という愛人がいた。彼女はただの生きる血液バッグでしかなかった。絶望の果てに離婚を決意したその時、ギャンブルに溺れた弟が巨額の借金を抱えて、泣きついてくる。もう誰にも振り回されたくない、そう思った瞬間、「妊娠」という新たな運命が彼女を襲う。 その秘密を永遠に葬りたい顧菲菲に陥れられた沈黎は、山奥に生き埋めにされそうになった。土の匂い、窒息しそうな暗闇、這い上がる指先の血、「死にたくない!」と這い上がった先に待っていたのは、新しい人生への切符だった。 3年後、国際的なデザイナー「ドーン」として戻った彼女は、 かつての傷を芸術に変えた。